金沢木材販売事情(その4:統一してよ)
社長です。
もう11月が間近となりました。早いものです。昔でしたら、11月に積雪があっても不思議ではありませんでしたが、、最近は温暖化のせいか、とんと降らなくなりましたね。
さて、今回の失敗談は、これも駆出しの営業マンの頃のことです。依然にもこの一連のブログで、木材業界がいまだに尺貫法を使っていると申しました。尺貫法はご存知ですか。尺や寸という長さの単位を聞いたことがありますか。ちなみに1尺は約30.3㎝、寸はその10分の1で約3.03㎝です。また、石という単位があります。これは長さではなく体積を表します。加賀百万石の石です。1石は、10尺×1尺×1尺で、㎥でいうと約0.28㎥となります。木材の単価は通常、体積当たりいくらで表されますので、「この木は石当たり〇〇円ですよ」と言ったりします。ややこしのは、この体積(材料の体積なので材積といいます)を表すのに、㎥を使う場合もあることです。尺貫法とメーター法が混在しているのです。最近ではメーター法が主流となりつつありますが、古株の方は、やっぱり尺貫法です。なお、石単価から㎥単価への換算は3.6倍することで求めます。
新米で、まだ種々の木材単価も十分には把握できていなかった私がはまりこんだのは、この石と㎥です。ある日、通常なら持ち歩いていた単価表をうっかり持たずに訪問。お客さんは、こちらの状況などおかまいなしに突然聞いて来たりします。「〇〇は㎥いくら?」。想定外の質問にうろたえながら、何とか答えなきゃと、頭にあったうろ覚えの単価表を思い出しつつ 「えーと、5万円です」。 「へー、えらい安いね。それじゃ注文しとくわ」。 (えっ、安いって、俺なんか間違ったかな・・・心の声)。 どうも心配になり、会社に戻って単価表をみると、それは石単価でした。 大損です・・・・。
単位は統一したほうが良いと、当時はよく思ったものでした。