材木屋さんてなにをしているの(第6回目)


こんにちは、街道です。

これまで、仕入れや在庫管理について話をしてきました。

商品を仕入れれば、次は販売ということになります。

弊社の場合、販売部(素材や製品を販売する部門)と加工部(製品を製作する部門)に

分かれますが、私は販売部の担当当事者でもありますので、販売部の仕事を中心に

書いていきます。

商品を販売する上で、まず必要なのが単価の設定です。単価は仕入れ値と相場、そして需要と供給のバランスから

決定されていきますが、その前段階として、単価の単位を説明します。

なぜ改めて単位かといいますと、材木屋は特殊な単位を使用しているからです。

単価は、基本的に体積当たり、面積当たり、そして本当たりの3種ですが、一番多く利用されるのは、体積当たりです。

体積と言えば、通常ですと㎥です。ところが材木屋は、いまだに昔ながらの古い単位、すなわち石(こく)を利用します。

加賀百万石の石です。1石とは10尺×1尺×1尺のことで、イメージとしては長さ3m、縦横30㎝の角棒です。材木屋の

現状は、この石と㎥、そしてフィートをもとにしたBMという3つの単位が入り乱れています。若い方は㎥だし、古い方は

石じゃないと分からないと言います。そのために我々も、これは㎥当たり〇〇円ですよ。あれは石当たり△△円ですよと

相手によって使い分けます。困るのは、電話口などで突然単価を聞かれ、㎥◇◇円ですと答えた際、石ならいくらやと

問い返される時です。3.6で割ればよいのですが、電卓のない時など、とっさにでてこないことがあります。

材木屋には暗算の能力も必要かもしれません。

それでは、また。